睡眠時無呼吸症の外科的手術
いよいよ外科的な手術の話になりますが、よほど症状が重い場合でないと 手術は行いません。口蓋弓粘膜という喉の口蓋垂(のどちんこ)の周りのアーチ型になっている 部分を切除して気道の通りをよくするという手術で一見簡単な手術に感じられますが、 結構な大手術で全身麻酔で行います。
全身麻酔下の手術というのは外科の医師の他にも 麻酔科の専門医も必要になり、大きな病院でしかできません。 切除、縫合と手術時間も長く多量の出血をすることもあります。入院期間も2〜3週間 必要です。費用も数十万円とかなりかかります。よほど重篤な無呼吸症でないかぎり ここまでしてなかなか外科的な手術に踏み切るひとは少ないようです。 しかし、最近はこの従来の外科的治療と同程度の改善が見られる治療法が出てきました。 それがレーザーによる手術です。
睡眠時無呼吸症のレーザー治療
日本でも最近ようやくこの手術を実施する病院が出てきましたが、 欧米では10年ほど前からこの手術方法が確立されています。手術は従来の外科手術に 比べると格段に患者さんの肉体的負担が少なく、そのうえ効果は外科手術と同等で 外科手術のように切開をしないので術後も早く良好になるようです。
外科手術の説明を聞いただけで恐怖から手術を受けられなかった人も、気軽に 手術が受けられるようになりました。手術は入院は不要で局所麻酔で行います。 手術時間も20分前後で完了です。手術後はまれに多少の出血がある人もいますが、 2,3日で改善されます。2〜3週間して手術後の腫れもひくと、気道の通りが 良くなったことを自分で感じることができるようになります。いびきをかかなくなり 呼吸が停止することもなくなるので、爽快な目覚めと昼間のすっきり感が 実感されるようになります。